INGREDIENT GUIDE
栄養素・成分ガイド/乳酸菌
乳酸菌とは?種類・含まれる食品・商品表示の見方
乳酸菌は、糖から乳酸をつくる細菌の総称です。一つの菌の名前ではなく、さまざまな菌種・菌株が含まれます。
この記事では、まず乳酸菌が何を指す言葉か、どんな食品と関係するかを紹介します。その後で、菌種・菌株、菌数、保存方法など商品表示の見方を確認します。
乳酸菌とは、どんなもの?
乳酸菌は、ブドウ糖や乳糖などの糖から乳酸をつくる細菌の総称です。「乳酸菌」という名前の一つの菌があるわけではありません。
商品ごとに使われる菌種や菌株が異なるため、菌数の大きさだけで同じものとして比べることはできません。まず菌の名前、1日目安量、保存方法を確認します。
どんな食品に含まれる?
ヨーグルトや乳酸菌飲料など、乳酸菌を利用してつくられる食品があります。ただし、下表の「乳酸」は食品中の有機酸の量であり、生きた乳酸菌の数ではありません。
下表の単位gは乳酸という有機酸の量です。商品に「億個」などで表示される菌数とは別の情報です。
たとえば全脂無糖ヨーグルトを仮に100g食べる場合、表にある乳酸は0.7gです。この数値から乳酸菌の種類や菌数を計算することはできません。100gを一食の推奨量とするものでもありません。
食品100g当たりの乳酸(有機酸)
| 食品名 | 状態 | 乳酸 | 単位 |
|---|---|---|---|
| ヨーグルト(13025) | 全脂無糖 | 0.7 | g |
| ヨーグルト(13026) | 脱脂加糖 | 0.7 | g |
| ヨーグルト(13027) | ドリンクタイプ・加糖 | 0.8 | g |
| 乳酸菌飲料(13028) | 乳製品 | 0.6 | g |
| 乳酸菌飲料(13029) | 殺菌乳製品 | 1.2 | g |
注:値は文部科学省「食品成分データベース」(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)の有機酸成分表で確認した可食部100g当たりの乳酸(有機酸)です。乳酸菌数・生菌数・菌株名を示す値ではありません。製品中の菌の種類、菌株、菌数、加熱の有無、保存方法は、各製品の表示と出典で確認してください。
乳酸菌に公的な摂取基準はある?
乳酸菌は栄養素ではなく微生物で、日本人の食事摂取基準に目安量・推奨量・耐容上限量はありません。商品に表示された菌数を、公的な1日基準値として読み替えないでください。
乳酸菌に関する基準表の見方
| 確認項目 | 食事摂取基準(2025年版)での扱い | 表示を見る際の考え方 |
|---|---|---|
| 乳酸菌 | 目安量・推奨量・耐容上限量は掲載なし | 乳酸菌数を公的な1日基準値として読み替えない |
| 乳酸(有機酸) | 乳酸菌数とは別の食品成分値 | 食品成分表の乳酸値と、製品に表示される菌数を混同しない |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」および文部科学省「食品成分データベース」。食事摂取基準は栄養素等の基準であり、本ページの乳酸菌数や乳酸値を個別の食事量へ読み替えるものではありません。
不足や摂りすぎで、何に気をつける?
乳酸菌は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の策定対象に含まれていません。そのため、他の栄養素で使われるような「不足」「過剰」という概念や、目安量・耐容上限量といった数値基準自体が、乳酸菌には設定されていません。
不足時に指摘されている点
乳酸菌は食事摂取基準の策定対象外であるため、摂取量の「不足」を判断する公的な基準はありません。乳酸菌の摂取量が少ないことによる健康影響について、公的資料で示された指摘は確認できていません。
摂りすぎについて指摘されている点
同様に、乳酸菌の「摂りすぎ」を判断する公的な数値基準もありません。乳酸菌は菌属・菌種・菌株によって性質が異なるため、乳酸菌全般をひとまとめにした公的な安全性評価を、確認できた資料の範囲では見つけられませんでした。商品を利用する場合は、個別の菌株名、1日摂取目安量、パッケージの注意書きを確認してください。
菌数だけで比べない
発酵乳・乳酸菌飲料では、乳酸菌数を表示する場合のルールがあります。特定保健用食品または機能性表示食品で菌数を表示する場合も、許可または機能性表示、菌株名、1日摂取目安量当たりの菌数を併せて確認してください。
加熱の有無と保存方法を確認する
食品成分表には「殺菌乳製品」と区分される乳酸菌飲料もあります。乳酸(有機酸)の成分値と、製品中の菌の種類・菌数・加熱の有無は別の情報です。パッケージの種類別、保存方法、原材料、表示の対象期間を確認しましょう。
妊娠・授乳中、持病や服薬がある場合、体調や検査結果に不安がある場合は、自己判断で食品や商品を増減させず、医療専門職に相談してください。
公的な摂取基準が設定されていないことは、すべての菌種・菌株について安全性や有効性が一律に確認されたという意味ではありません。個別商品の表示と注意事項を確認してください。
よくある質問
乳酸菌は一つの菌の名前ですか?
いいえ。乳酸菌は、糖を分解して乳酸をつくる細菌の総称です。表示では、菌属・菌種・菌株のどの段階まで示されているかを確認しましょう。
乳酸菌とビフィズス菌は同じですか?
同一の名称として扱わず、実際の表示を確認してください。資料には広義の乳酸菌にビフィズス菌を含める説明と、性質の違いから別に扱う説明があります。
食品表の乳酸値は乳酸菌数ですか?
いいえ。食品表の値は可食部100g当たりの乳酸(有機酸)であり、乳酸菌数・生菌数・菌株名を示すものではありません。
「何億個」と表示された商品は、数字だけで比べられますか?
菌数だけでは比較できません。菌種または菌株名、1日目安量、種類別、保存方法、原材料、出典・確認日を一緒に確認してください。
乳酸菌にも食事摂取基準はありますか?
いいえ。乳酸菌は厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の策定対象に含まれておらず、目安量や耐容上限量は設定されていません。
COMPARE WITH EI YO
菌種・菌株・表示の根拠を分けて、商品を比べる。
比較の前に、種類別、菌種または菌株名、1日目安量当たりの表示、保存方法、原材料、出典・確認日を確認しましょう。カタログでは、成分表示を出典と照合した商品だけを対象に、表示を確認できます。照合は、安全性や有効性を保証するものではありません。
メーカーが示す1日目安量は、個人に不足している量を意味しません。商品表示の使用方法と注意事項を確認してください。
REFERENCES
参考情報・更新情報
編集情報
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- 最終更新日
- 主な出典
- 下記の参考資料一覧
更新履歴
- :WordPress公開日
- :WordPress最終更新日(変更内容の記録なし)
変更内容を記録する更新履歴は、今後の更新から掲載します。
編集・データ確認:えいようナビ編集部。資料確認日:2026年9月16日。公的資料と食品成分データベースを確認し、初めて読む方が基本と食品から理解できる順序に整理しています。専門家監修や個別の診断・栄養指導を示すものではありません。