ビタミンDとは?体での働き・多く含む食品・摂取量の目安
ビタミンDは、食べ物に含まれるカルシウムなどを体に取り込む働きに関わる栄養素です。骨を保つうえでも大切で、さけやいわしなどの魚、きのこ、卵に含まれています。
食品から摂るだけでなく、日光に含まれる紫外線を受けて皮膚でもつくられる特徴があります。ここでは、身近な食品から始めて、食べる量の考え方や商品表示の読み方を説明します。
ビタミンDは、何のために必要?
骨にはカルシウムやリンなどの材料が必要です。ビタミンDは、これらを腸から吸収する働きに関わります。骨の栄養を考えるときは、カルシウムだけでなく、ビタミンDを含む食品もあわせて見ると理解しやすくなります。
日光を受けた皮膚でもつくられますが、その量は生活環境などで変わります。食事からの量だけでも、屋外に出る時間だけでも、個人の充足・不足は判断できません。
どんな食品に含まれる?
魚介類、きのこ類、卵類が供給源になります。魚のおかずや卵料理、きのこを使った料理など、普段の献立で含まれる食品を確認してみましょう。
食品100g当たりのビタミンD量
表は、その食品の食べられる部分100g当たりの値です。µg(マイクログラム)は1gの100万分の1の重さを表します。100gが一食の目安という意味ではありません。
| 食品名 | 食品群 | 状態 | 100g当たり含有量 |
|---|---|---|---|
| きくらげ(08006) | きのこ類 | 乾 | 85.0µg |
| しろさけ(10134) | 魚介類 | 生 | 32.0µg |
| まいわし(10047) | 魚介類 | 生 | 32.0µg |
| 乾しいたけ(08013) | きのこ類 | 乾 | 17.0µg |
| さんま(10173) | 魚介類 | 皮つき・生 | 16.0µg |
| 鶏卵・全卵(12004) | 卵類 | 生 | 3.8µg |
| ぶなしめじ(08016) | きのこ類 | 生 | 0.5µg |
出典:文部科学省食品成分データベース(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)。食品番号と状態を併記しています。
乾物と生の食品は、量と状態を分けて見る
きくらげと乾しいたけは、水で戻す前の数値です。水戻し後100gの値ではないため、生の魚などと数字だけで比べると、食べる場面をイメージしにくくなります。
たとえば、乾燥したきくらげを仮に2g使う場合は、次の計算になります。
85.0µg × 2g ÷ 100g = 1.7µg
これは乾燥状態の重量を変えた計算例です。2gを一食の推奨量とするものでも、水戻し・調理後に摂れる量を保証するものでもありません。食品表では量と状態を一緒に確認することが大切です。
1日にどのくらい必要?
健康な成人の目安量は、男女ともに1日9.0µgです。日本の食事摂取基準では、皮膚でつくられる分も考慮して、食事からの摂取量の目安が設定されています。
「目安量」は、推定平均必要量・推奨量を設定できるだけの十分な科学的根拠が得られない場合に示される、一定の栄養状態を維持するのに十分な量です。「耐容上限量」は、摂りすぎによる健康障害を避けるための指標で、目標として摂る量ではありません。どちらもサプリメントだけで摂る量を示していません。
年齢別の目安量・耐容上限量
| 年齢区分 | 性別 | 目安量 | 耐容上限量 |
|---|---|---|---|
| 0〜5か月 | 男女共通 | 5.0µg | 25µg |
| 6〜11か月 | 男女共通 | 5.0µg | 25µg |
| 1〜2歳 | 男女共通 | 3.5µg | 25µg |
| 3〜5歳 | 男女共通 | 4.5µg | 30µg |
| 6〜7歳 | 男女共通 | 5.5µg | 40µg |
| 8〜9歳 | 男女共通 | 6.5µg | 40µg |
| 10〜11歳 | 男女共通 | 8.0µg | 60µg |
| 12〜14歳 | 男女共通 | 9.0µg | 80µg |
| 15〜17歳 | 男女共通 | 9.0µg | 90µg |
| 18〜29歳 | 男女共通 | 9.0µg | 100µg |
| 30〜49歳 | 男女共通 | 9.0µg | 100µg |
| 50〜64歳 | 男女共通 | 9.0µg | 100µg |
| 65〜74歳 | 男女共通 | 9.0µg | 100µg |
| 75歳以上 | 男女共通 | 9.0µg | 100µg |
| 妊婦 | 女性 | 9.0µg | 個別設定なし |
| 授乳婦 | 女性 | 9.0µg | 個別設定なし |
数値は1日当たりです。普段の摂取量を考えるための表であり、一日の食事だけで不足を判定するものではありません。妊娠中・授乳中の目安量は付加量ではなく、総量を示しています。「個別設定なし」は、上限なく摂ってよいという意味ではありません。
出典:食事摂取基準2025年版・脂溶性ビタミン、p.182の表。
18歳以上の方は、ほかの栄養素の基準も年齢・性別ごとにまとめて見られます(妊娠中・授乳中の値は含みません) 食事摂取基準の早見表
不足や摂りすぎで、何に気をつける?
不足かどうかは、食事や体の痛みだけでは判断できない
ビタミンDが欠乏すると、カルシウムやリンの吸収が低下し、骨に十分な硬さを与えられなくなることがあります。成人では「骨軟化症」という病気につながります。ただし、食事内容や体の痛みだけで不足と判断することはできません。症状や検査結果が気になる場合は医療機関へ相談してください。
多く摂れば骨によい、とはいえない
ビタミンDを多量に摂り続けると、血液中のカルシウムが増えすぎるなど、健康に悪影響が出ることがあります。特にサプリメントを使う場合は、複数の商品から重ねて摂っていないか確認します。
持病や服薬がある場合、妊娠中・授乳中にサプリメントを検討する場合は、医師・薬剤師へ相談してください。
サプリメントの表示は、どこを見ればよい?
- 何粒当たりの量か:1粒当たりか、メーカーの1日目安量当たりかを確認します。
- 単位はµgかIU(アイユー)か:IUは量を表す別の単位です。単位が違うと、数字だけでは比較できません。
- 成分名と重複:D2・D3などの表示と、マルチビタミンなど別の商品に含まれる量を確認します。
- 出典と注意事項:メーカーの最新表示、原材料、確認日を見ます。
メーカーの1日目安量は、あなたに不足している量ではありません。食事摂取基準の数値から粒数を逆算して増やす使い方は避けましょう。
よくある質問
D2とD3は、何が違いますか?
ビタミンDの形の違いです。食品では、きのこ類に含まれるD2と、魚などに含まれるD3として説明されます。日本の食事摂取基準では、両方を合わせた量で扱います。食品表を読むために、最初から二つを別々に計算する必要はありません。
IUとµgは、どう読み替えますか?
ビタミンDでは、1µg=40IUです。たとえば表示量が400IUなら、400÷40=10µgとなります。これは単位の換算例で、10µgのサプリメントを勧めるものではありません。同じ商品のIU表示とµg表示は、二つの成分として足さないでください。
出典:食事摂取基準2025年版・脂溶性ビタミン、p.156。
日光に何分当たれば十分ですか?
このページでは一律の時間を示せません。皮膚でつくられる量や必要な配慮は、生活環境などによって異なります。屋外で過ごす時間だけを理由に食品からの摂取が不要だと考えず、食生活もあわせて確認します。
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このページの情報確認
編集・データ確認:えいようナビ編集部。資料確認日:2026年9月15日。公的資料の記載と食品成分データベースの数値を複数の工程で照合し、初めて読む方が基本から理解できる順序に整理しています。商品情報にはメーカーの公式表示と個別の確認日を示します。専門家監修や個別の診断・栄養指導を示すものではありません。
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」脂溶性ビタミン:本文p.156〜161、基準表p.182。
- 文部科学省「食品成分データベース」:各食品の原典は食品表のリンクを参照。