NUTRIENT GUIDE
栄養素・成分ガイド/葉酸
葉酸とは?体での働き・多く含む食品・妊娠期の摂り方
葉酸は、DNAをつくる過程や細胞が増えるときに必要なビタミンです。緑色の野菜、豆類、レバーなどに含まれ、妊娠前後には通常の食事に加えた摂取について公的な案内があります。
この記事では、まず体での働きと食品を紹介します。その後で、1日に摂る量の目安、妊娠を計画している人への案内、摂りすぎへの注意を確認します。
葉酸は、何のために必要?
葉酸は、DNAをつくる過程や細胞分裂に関わり、赤血球をつくるときにも必要な水溶性ビタミンです。ビタミンB群の8種類のうちの一つです。
食品に含まれる葉酸と、サプリメントなどに使われる葉酸では、体での利用されやすさや食事摂取基準の扱いが異なります。妊娠前後の追加摂取は時期と対象が明確なため、本文の該当箇所を確認してください。
どんな食品に含まれる?
レバー、えだまめ、ブロッコリー、ほうれんそう、納豆などに含まれます。妊娠中はレバーに多く含まれるビタミンAの摂りすぎにも注意が必要なため、葉酸量だけで食品を選ばないようにします。
μg(マイクログラム)は1gの100万分の1です。可食部とは、さやなど通常は食べない部分を除いた部分を指します。
たとえば、ゆでたえだまめの可食部を仮に50g食べる場合、表の値から計算すると葉酸は130μgです(260μg × 50g ÷ 100g)。50gを一食の推奨量とする計算ではありません。
食品100g当たりの葉酸
| 食品名 | 状態 | 葉酸 | 単位 | 比較の注意 |
|---|---|---|---|---|
| にわとり肝臓(11232) | 副品目・肝臓・生 | 1,300 | μg | 生・可食部100g当たり |
| えだまめ(06016) | ゆで | 260 | μg | ゆで・可食部100g当たり |
| ブロッコリー(06263) | 花序・生 | 220 | μg | 生・可食部100g当たり |
| ほうれんそう(06267) | 葉・通年平均・生 | 210 | μg | 生・可食部100g当たり |
| 糸引き納豆(04046) | 糸引き納豆 | 120 | μg | 可食部100g当たり |
注:すべて可食部100g当たりの値です。生・ゆで等の状態により成分値は異なります。食品の実際の一食分や商品ラベルの1日目安量とは区別してください。
1日にどのくらい必要?
食事摂取基準では、乳児に「目安量」、1歳以上に「推奨量」などが示されています。「推奨量」はほとんどの人が必要量を満たせると考えられる量です。「耐容上限量」は通常の食品以外に含まれる葉酸が対象で、食品表の葉酸量とそのまま比較する上限ではありません。
葉酸の食事摂取基準
| 年齢区分 | 指標 | 1日量(μg/日、男女共通) | 通常の食品以外の耐容上限量(μg/日) |
|---|---|---|---|
| 0〜5か月 | 目安量 | 40 | — |
| 6〜11か月 | 目安量 | 70 | — |
| 1〜2歳 | 推奨量 | 90 | 200 |
| 3〜5歳 | 推奨量 | 100 | 300 |
| 6〜7歳 | 推奨量 | 130 | 400 |
| 8〜9歳 | 推奨量 | 150 | 500 |
| 10〜11歳 | 推奨量 | 180 | 700 |
| 12〜14歳 | 推奨量 | 230 | 900 |
| 15〜17歳 | 推奨量 | 240 | 900 |
| 18〜29歳 | 推奨量 | 240 | 900 |
| 30〜49歳 | 推奨量 | 240 | 1,000 |
| 50〜64歳 | 推奨量 | 240 | 1,000 |
| 65〜74歳 | 推奨量 | 240 | 900 |
| 75歳以上 | 推奨量 | 240 | 900 |
| 妊婦・初期(付加量) | 推奨量の付加量 | +0 | — |
| 妊婦・中期・後期(付加量) | 推奨量の付加量 | +240 | — |
| 授乳婦(付加量) | 推奨量の付加量 | +100 | — |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」報告書・水溶性ビタミンおよびスライド集。耐容上限量は、通常の食品以外の食品に含まれる葉酸に適用されます。原典のスライド集を確認してください。
18歳以上の方は、ほかの栄養素の基準も年齢・性別ごとにまとめて見られます(妊娠中・授乳中の値は含みません) 食事摂取基準の早見表
不足や摂りすぎで、何に気をつける?
体調だけで不足を判断しない
葉酸は細胞や赤血球をつくる過程に必要ですが、体調の変化にはさまざまな原因があります。症状だけから不足を決めつけたり、食事摂取基準から商品量を逆算したりしないでください。
通常の食品と、それ以外からの葉酸を分ける
耐容上限量は、サプリメントや強化食品など通常の食品以外に含まれる葉酸が対象です。通常の食品に含まれる葉酸の量へ、そのまま当てはめる上限ではありません。悪性貧血(ビタミンB12の欠乏症の一つ)の患者に葉酸(folic acid)が多量に投与され、神経症状が現れたり悪化したりした症例報告が多数あり、耐容上限量はこの健康障害をもとに設定されています。複数の商品を使う場合は、葉酸の量が重なっていないか確認してください。
出典:食事摂取基準2025年版・水溶性ビタミン、p.210。
妊娠を計画している場合などの400μg
妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性、妊娠初期の妊婦には、神経管閉鎖障害のリスク低減のため、通常の食品からの葉酸に加えて、通常の食品以外から1日400μgの葉酸を摂ることが望まれると示されています。これは妊娠中期・後期の推奨量の付加量とは別の案内です。利用する製品や薬との関係は、医師・薬剤師等に相談してください。 厚生労働省の水溶性ビタミン資料を確認する
よくある質問
乳児と1歳以上では、食事摂取基準の見方が違いますか?
はい。2025年版では、乳児には目安量、1歳以上には推定平均必要量・推奨量・耐容上限量が示されています。表の指標名と年齢区分を合わせて確認してください。
食品表の葉酸値と耐容上限量はそのまま比べられますか?
食品表は可食部100g当たりの食品の値です。耐容上限量は通常の食品以外の食品に含まれる葉酸に適用されるため、対象量と対象となる食品を確認して同じ基準として扱わないでください。
食品表の数値は一食分の量ですか?
食品表の数値は可食部100g当たりの葉酸量です。にわとり肝臓は「副品目・肝臓・生」、えだまめは「ゆで」、ほうれんそうは「葉・通年平均・生」といった状態で収載されています。実際の一食分や商品に表示される一日目安量とは別の単位のため、混同しないよう確認してください。
商品は何を確認して比べればよいですか?
葉酸は、耐容上限量が通常の食品以外(補助食品・強化食品)に含まれる葉酸に適用されます。商品の葉酸が食品由来か補助食品由来かも確認したうえで、成分名、1日目安量当たりの表示、単位、原材料、出典・確認日を確認してください。複数の商品を使う場合は、成分の重複も確認しましょう。
COMPARE WITH EI YO
表示量だけでなく、対象量と出典を比べる。
商品を比べる前に、葉酸の成分表示、1日目安量当たりの量、単位、原材料、出典・確認日を確認しましょう。成分表示を出典と照合したことは、安全性や有効性を保証するものではありません。
メーカーが示す1日目安量は、個人に不足している量を意味しません。食事摂取基準との差から、商品の粒数を自己判断で増やさないでください。
REFERENCES
参考情報・更新情報
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- 下記の参考資料一覧
更新履歴
- :WordPress公開日
- :WordPress最終更新日(変更内容の記録なし)
変更内容を記録する更新履歴は、今後の更新から掲載します。
編集・データ確認:えいようナビ編集部。資料確認日:2026年9月16日。公的資料と食品成分データベースを確認し、初めて読む方が働きと食品から理解できる順序に整理しています。専門家監修や個別の診断・栄養指導を示すものではありません。